第22回「亀甲橋」(8月30日放送)
山梨市、笛吹川に架かる亀甲橋。
全長102メートル、アーチが3つ連なるアーチ橋です。
橋がなかった明治11年まで、
東西の往来は、山越えや渡し船など、
大変不便なものでした。
周辺は「差出の磯」と呼ばれ、
「しほの山 差出の磯にすむ千鳥 君が御代をば八千代とぞ鳴く」
と和歌に詠まれるほど、
平安時代の昔から世に知られた景勝地でした。
現在の橋は、昭和8年に完成した3代目。
変わった橋の名前は、
近くにある「亀甲石」にちなんで付けられました。
当時のまま残っているのは、アーチ部分のみ。
その後、補強や、歩道が設置されるなど、
様々に手が加えられています。
数多くの文人墨客が訪れた名勝に架かる橋は、
地域の暮らしになくてはならない橋。
景観を壊さぬよう選ばれた美しいアーチ橋は、
近年、竣工当時の赤い色に塗り直され、
懐かしい姿をよみがえらせています。
2016年8月30日 23:00