第40回「山梨銘醸」(1月3日放送)
北杜市白州、
古い町並みを残す、旧甲州街道の台ヶ原宿。
軒下に、巨大な杉玉が飾られた「山梨銘醸」、
日本酒「七賢」の蔵元です。
信州高遠で酒造業を営んでいた初代が、
江戸中期、白州の水に惚れ込み、創業しました。
店舗兼住宅は、
幕末に作られた大型の町屋。
店と一体となった大きな土間や、
書院造の座敷に、当時の大工の優れた技術が見られます。
明治に入ると、「北原銀行」を開設。
地域の近代化に、大きな役割を果たしました。
明治13年の、明治天皇御巡幸の際には、
「行在所(あんざいしょ)」に選ばれ、
西側の奥座敷が、宿泊に使用されました。
当時のままの室内には、
高遠城主から贈られた「竹林の七賢人」の欄間も。
「七賢」の名前の由来です。
壁紙や襖には、金箔で、模様が施されています。
採光や風通しのための、独立した中庭は、
代官による裁きの場として使われたこともあったとか。
歴史ある建物は、
今風に、お洒落なリノベーションも行われ、
若い観光客をも魅了しています。
宿場町の時代から現代まで、
地域を牽引してきた存在です。
2017年1月3日 22:59