第48回「谷村駅」
江戸時代、城下町として栄えた、
都留市の中心部に位置する谷村。
富士急行大月線の「谷村町駅」、
駅舎は、昭和4年の建物です。
木造平屋建て、約35メートルの長大な構え。
以前は、職員の住宅もありました。
駅舎があるのは下り線ホームで、
2列の柱(8本・計16本)に支えられ、
プラットホーム上の谷型の屋根が接続しています。
上り線ホームへの跨線橋はありません。
駅舎の中は天井も高く広々。
奥には中華料理店も。
「都留文科大学前駅」ができる以前は、
卒業で、離れ離れになる学生たちの別れの場として、
「涙の別れ駅」と呼ばれていました。
切妻屋根の上には、風見鶏。
織物のまちとして栄えた頃は、
荷物の積み下ろしで、賑わいを見せました。
外観も含め大きな改修はなく、
昭和初期の、郷愁をそそる姿を今に伝える、
数少ない貴重な駅舎です。
2017年3月30日 14:22