トップページ画像

紹介した内容

第8回 5月28日OA「穴山レンガトンネル」


JR中央本線・穴山駅の隣にある「穴山さくら公園」の南側に道が長く伸びています。これは、スイッチバックの線路の跡。穴山駅はかつて、スイッチバック式停車場のある駅でした。スイッチバックとは、一気に登ることが難しい急な斜面に、つづら折りに線路を敷いて、折り返しながら斜面を登っていく仕組みです。

土手のようになっている、線路跡の下に、古いトンネルがあります。「穴山レンガトンネル」です。中央本線、韮崎-富士見間が、延伸開業した明治37年頃に作られたと考えられています。

レンガは、長いものだけの段と、短いものだけの段が、一段置きに積まれています。これは「イギリス積み」と呼ばれる積み方で、「フランス積み」や「ドイツ積み」と比べると、見た目はあまりよくありませんが、強度の高い積み方です。

昭和46年、中央本線の複線化に伴い、新しい穴山駅が誕生。スイッチバック式の線路は廃止されました。上の線路がなくなった今も、地域の方々の生活に、なくてはならないレンガトンネル。明治の風情を今に伝え、郷愁を誘います。

2019年5月28日 22:00