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紹介した内容

第9回 6月4日OA「清泉寮の門柱」


北杜市高根町の清里高原にある「清泉寮」。終戦後の食糧難に苦しむ日本で人々が自立して暮らすことができるようにと考えた、ポール・ラッシュ博士が清泉寮を拠点に、酪農と高冷地野菜の実験農場を始めました。

JR小海線、踏切の脇に、石積みの門柱があります。1940年代から、博士はアメリカでキープ協会支援のための募金活動を行いました。門柱は、博士の話に感銘を受けたサンフランシスコの高校生20名による奉仕団が、1963年に川俣川から石を運び、作ったものです。

東側の門柱には、聖書の中の言葉から、「われ山に向かいて目をあげん わが助けはいずこよりきたるべきぞ」と刻まれています。ポール・ラッシュ博士は、苦しい時、これを唱えて涙したと伝わります。想像を絶する苦難の連続であり、常に資金難との闘いでもあった、清里の開拓。安定した食の確保、保健の充実を願い、希望を与え続けた博士の思いは、今もなお、脈々と受け継がれているのです。

2019年6月5日 10:01